スピーチやプレゼンテーションなどの「パブリックスピーキング」では、相手の様子を見ながら、話を進めることが大切
相手にきちんと声が届いているか、わかりやすい言葉を使っているか、飽きさせていないか、所々で笑いを取って和やかな雰囲気を作っているか・・・、などなど、大事な点は色々ありますが、それをクリアする時に必要なのが、相手がどんな状態にいるのかを知る、ということです。
いわば、「分析」と「作戦」
例えば・・、
☆聞き手の年代、職業、役職、人数、性別
☆聞き手が関心を持っている(と思われる)こと
☆話をする場所の形状、広さ、マイクの種類、ステージやスクリーンの状態
☆話をする時間帯、前後のプログラム
などなど。
こじんまりした部屋で10人を相手に話すのと、大きなホールでステージの上から100人を相手に話すのでは、当然、話のテンポも、視線の動かし方も、マイクの使い方だって違ってきますし・・・、昼食後の眠たくなるような時間に話をするのであれば、眠気をふきとばすくらい普段以上にエネルギッシュに話すとか、笑いをたくさん織り込んで楽しさを演出するとか、いつも以上に工夫が必要になります。
でも、これまで多くのビジネスパーソンにお会いしたなかで、過去のプレゼンテーションの様子を伺ってみたところ・・、実は、案外、「分析」どころか「準備」もアバウトで「ぶっつけ本番」という方が多いのです
私は長年、メディアの現場で仕事をしてきましたが、リスナーや視聴者からは、話し手が自由にその場のノリで話をしているように思えても、実際には、程度の差はあれ、何週間も前からどういう人をターゲットに何を伝えるのか企画を立て、場合によっては取材をし、資料を集め、さらに放送ライターと呼ばれるプロが原稿の準備をして、放送当日を迎えています。
スピーチやプレゼンテーションも、多くの方に何らかの情報を伝える、自分の想いを伝えるという意味では、全く同じはず
僭越ながら・・・、「分析」と「作戦」の大切さを、ぜひ今一度、考えてみて頂ければ、と思っております