スピーチやプレゼン、面談など、人前で話す「パブリックスピーキング」のトレーニングを担当するようになって、6年余り・・。
自分自身がラジオ番組に出演し、番組制作も担当し、さらにWEBや雑誌の原稿を書いたり、CDやDVDのナレーターをするなからで体験してきたことをベースに、様々な本を読んだり、資料を探したりして、オリジナルのプログラムとテキストを作ってきました。
そんななかでずーっと思っていたことが、ひとつ。今日は、あえて辛口発言をしたいと思います
「本を読むだけでみるみるスピーチが上手くなる」・・・、なんてこと、あるわけないじゃないですか!
よく、こういうタイトルの本が書店に並んでいますよね~。
もちろんこれは、あくまで読者の気を引くための、キャッチコピー。本を売るためには、まずは読者に関心を持ってもらわなければならないから、広告戦略として必要なものなんだと思います。
そして、イマドキ、「そうか、この本を読めばいいんだ・・」なんて信じている人はそうそういないでしょう。みんな「そんなに簡単にスピーチが上手くなるはずがない」ということには気が付いていて、それでも何か参考になることもあるかも・・、と本を買うのだと思います。
でもね・・、私はやっぱり、こういうウソばっかり平気で並べるのは、どうかと思ってしまうのです。
書店やアマゾンの一覧で、そういう挑発的なタイトルの本を見ると、正直に言って、同じような仕事をしている者として、とっても嫌~な気持ちになってしまいます
そこでぜひ、お伝えしたいことがあります
もし、そういう安直なノウハウ本をすでに手元にお持ちだったり、とりあえず買ってみるだけは買ってみる、と思うのであれば・・・・、
まずは、その本を、大きな声で「音読」しましょう。自分が著者のつもりで、読者に読んで聞かせるように、ゆっくり丁寧に
また、たいてい、こういう本には、発声や滑舌、表情の付け方などの具体的な練習法が出てますから、ぜひ、その練習を「実行」しましょう
自学自習だけだと、どうしても客観的な判断が出来ないので、”自己満足”に陥りがちですが、それでも、ただ読んで納得するだけよりは絶対にいいと思います
そういった本の広告を最近よく見かける気がして、ついて書いてしまいました。次回からはまた「話し方」のスキルについてご紹介します。どうぞお楽しみに。