コツ49 意識して「肯定的な表現」を!

何かを教えるためには、その内容に関して、自信を持って言い切れる『覚悟』のようなものが必要だと思います。

その『自信』の源は、理論に基づいて、という方もいらっしゃるでしょうし、経験に基づいて、というケースもあると思いますが・・、私は後者。20年余り、メディアの世界で仕事をしてきて、マイクの前で喋ったり、インタビューをしたり、番組構成を手掛けたりしたなかで試行錯誤をしつつ覚えてきたこと、学んできたことがベースになっています。

特に、学ぶことが多いのが『取材』です! どうすれば、取材相手に、気持ちよく、たくさん、自由に喋ってもらえるのか? いつもそんなことを考えながら、失敗を山ほど重ねて・・・、いくつか気が付いたことがあります。

そのひとつが、会話には、意識して「肯定的な表現」を取り入れること

もちろん内容にもよりますし、私は相手を追及するような現場にいたわけではありませんから、甘いと言われればそれまでですが・・、相手とコミュニケーションを取るには、相手に聞き手である自分を受け入れてもらうことがなにより必要で、そのためにも、相手が気持よく、素直に話が出来るように、なるべく「肯定的」「前向き」な表現を使うことが大切ではないかと考えています。

例えば~

「~ではないのですか?」ではなく、「~ということもあったでしょうか?」

「どんなご苦労があったのですか?」ではなく、「ご苦労もあったでしょうが、だからこそ充実感を味わったこともあるのではないですか?」

「どんなお気持ちでしたか?」ではなく、「いろいろ感じたことがおありでしょうが、その時はどんな風に考えていらっしゃったのですか?」

まだほかにも言い方はいろいろあると思いますが・・、「肯定的な表現」を取り入れるというのは、あらゆる場面で大切になってくるのではないでしょうか? 取材だけでなく、ビジネス上の打ち合わせでも、商談でも、交渉でも、プライベートな交際でも。だって、全て、より良いコミュニケーションを取ることが、とても重要になってくるのですから 

そういえば・・、今から20年くらい前、ある有名なシェフの方にインタビューしたときに、こんなことを言われ、妙に納得したのを今もよく覚えています!

「お客様には『いかがですか?』と聞くのではなく、ニコッと笑って『美味しいでしょう?』と話しかけるようにしています。そうすると、ほとんどのお客さまが『はい、美味しいです。この~~がいいすね・・・』という風に、話をして下さいますから ♪」

皆様も、ぜひお試し下さいまし