コツ23 話し言葉の原稿は声に出しながら・・

「話し言葉」と「書き言葉」の違い・・、と言われても、いまひとつピンとこない方も多いでしょうね?!

私は「パブリックスピ-キング」のトレーニングと合わせて、テレビやラジオの放送原稿を書く仕事をしていますが、放送原稿というのは、まさに「話し言葉」で書く原稿! 雑誌やWEBのような「読む原稿」とは書き方が大きく異なります。

では、何が、どう違うのか  その違いを、随時、ご紹介していきたいと思います。

まず・・、「話し言葉」で大切なのは、わかりやすさ と 言葉のリズム です。

言葉を声に出す時には、当然「息継ぎ」が必要です。だから、ダラダラと長い文章にするのはNG 

書き言葉だと、一つの文が100~150字くらい、というのは決して珍しくなく、それを目で読むのも特に違和感はないでしょうが、話し言葉では、これは長すぎると言っていいでしょう。

聞き手にとって、相手の話を聞く、というのは、その言葉を追いかけながら頭の中で反芻し、状況を想像したり、自分に置き換えて感情移入したりする作業をすることになります。言わば・・、「消化」作業です。

もちろん、本を読んだり、新聞や雑誌、WEBの記事を「読む」場合も作業としては同じだと思うのですが、「読む」場合は、無意識のうち分かりにくい部分を繰り返して読んだり、内容を理解するための時間を取ったり、と自分のペースで「消化する」ことが出来ます。

でも、耳で聞くだけで、それを瞬時に判断していくのは、なかなか難しい作業です・・・。

そこで、難しい言葉は使わないことが大原則 
耳で聞いただけで、すぐ理解出来る言葉にすることが必要になるのです。

そして、一文を100字以下と短くし、接続詞で、前後の関係=話の展開を明快化  
(接続詞を使わず、「間」を取ることで、話を展開する方法もあります)

では、そういう文章を書くには、どうすれば良いかというと・・・・、

答えはカンタン  実際に、声に出しながら、喋りながら文章を書いていくのです 

声に出しながら書くという作業は、まさに、シミュレーションをしながら書くのと同じ。

さらに、スラスラ言葉に出せるように書こうと思えば、息継ぎも意識することになるので、リズムのよい、聞きやすい文章に仕上げることが出来ます。

何度も、何度も、声に出してみながら、より話しやすく、わかりやすい文章を練り上げる 

パソコンに向かって、喋りながら原稿を書く、というのは、はたから見るとかなり不気味ですが、これはぜひオススメします。

実際・・、私も、こうやって、放送原稿を書いているんですョ